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最高のレコメンド

ノベル

 先日とあるサイトで手いにれたレコメンドシステムは最高だった。よくあるレコメンドと違って、僕が洗濯機を買ったら他の洗濯機を薦めてきたりはしない。買った時点で僕は世界で最も新しい洗濯機が欲しくない人間だ。程度の低いシステムにはそれがわかってない。だから僕に新しい洗濯機を薦めてくる。代わりにそれは新しい洗濯機に必要な洗剤やネットを薦めてくれた。
 それからの買い物は最高だった。僕が買うべきものはすべてレコメンドシステムが教えてくれた。僕が買うべき本。僕が買うべき音楽。僕が買うべき煙草。すべてが僕にぴったりだった。それは僕がものを買うごとに僕がどんな人間なのかを理解してシステムを改良していく。
 あるとき僕は気づいた。最近買い物をするといつもある商品が画面の端にレコメンドされているのを。僕は試しにその商品ページを見てみた。まさに僕が欲しいものそのものだった。やはりこのレコメンドシステムは最高だ。僕はさらにこのレコメンドシステムを信頼するようになった。
 それからも僕はこのレコメンドシステムを使い続けた。相変わらず僕に最適の商品を見つけ出してくれる。最高だ。
 ある日友人が家に来た。彼は僕の部屋を見て一言放った。
「あれ? 趣味が変わっちまったのか」