それでもぼくはマイナーを選ぶ

ぼくが無意識的にメジャーを避けてるなと記憶している最初の出来事は小学生の頃だった。当時はハリーポッターが日本でも発売され、テレビで連日取り上げられ大ブームとなっていた。ぼくもクラスの人間たちが読み始める少し前に手に入れて読んでいた。それなりに面白いと思っていたと思う。そして、クラス内でもぼちぼち流行りだした。学校では読書の時間がありそこにハリーポッターを持ってくる生徒も増えていた。そしてあるクラスで普通のある男子生徒に「君も読んでるんだ」と言われた瞬間、彼と同じ括りにされた感じがして、ぼくの中でハリーポッターはどうでもいいものに成り下がった。続きとかどうでもいいやと思って、夢中で読み漁る同級生を少し覚めた目で見てた。
これがぼくのメジャーとマイナーの出会いだった。僕はどこかでメジャーに所属してはダメだみたいな思いを持っている。
それからも中高と進むに連れ女子が浜崎あゆみが好きだとかモーニング娘がどうとかで派閥を作っていた時も、ぼくは餓鬼レンジャーが好きだとか言ってた。ここで僕が恐れるのは「餓鬼レンジャーなんてめちゃくちゃ有名じゃん」というツッコミを自分で入れてしまうことだ。特にHIPHOP周辺をあさっている間その存在は大きくなっていく。そうするとまたメジャーとマイナーが出てきて僕は他のアルファとかいいよねと言ってしまうのだ。(ここでのHIPHOPはあくまでも例えなので適当にプログラムとその言語とかで置き換えてほしい)
ある時ぼくはそれに気づいて、どうやらぼくの中でメジャーと判断したものにはぼくの触手は伸びにくい、ということを頭に入れるようになった。若干の中二病の残滓も入ってる。
メジャーのものに触る必要がある時は適当に別の言い訳をしていて、例えばパズドラだったら、なんでこんなに流行ってるのか知りたいから始まって、普通にやるのはアレだから最初の丸っこい団子みたいなキャラだけでちょっとやってみるか、みたいな感じで始めた。もうやってない。なんかやり込みみたいだけどそうしないとぼくの中でどこか納得出来ないのだ。
さて、そんなぼくにも趣味趣向があってぼくはそれが好きだから、時折それが全体でどんな立ち位置なのかを再確認したりする。お前が買ってる雑誌、ジャンプに比べたらどうよ?周りでそんな音楽聞いてる奴いたか?
ネットでいくらでも同じ趣味の人間を探せる今そういうある種のノイズを意識的に入れるのも必要なのだと思う。